村上記念病院


院内勉強会「災害医療の原点へ
〜阪神淡路大震災から15年〜」について
  H22.11.6.

今回の勉強会は神戸百年記念病院の水谷和郎先生をお招きして、お話を聞かせていただきました。 水谷先生は平成7年1月17日のまさに地震が発生した時、震源地から直線距離で30キロメートルの場所に建っていた 兵庫県立淡路病院に当直医として勤務されていました。当時の病院の様子を記録した貴重なビデオの映像を見ながら、 当時の様子を詳しく語ってくださいました。ビデオは情報が少なく混乱していた現場を写した生々しいものでしたが、 そこから学ぶもの、改善してゆくことなど学ぶ事が多く、災害医療と救急医療の違いを感じました。
15年前の震災が起きた時には、今ほどトリアージという考え方も浸透していなかったため、 水谷先生御自身も当時は「トリアージ?何?」という感じだったそうです。トリアージとは助けられる方を助ける為の 療の優先順位をつけることをいいます。一般的には黒・赤・黄・緑の札(トリアージ・タッグ)を使用します。 某テレビドラマでもトリアージをしているシーンが流れたりしていたため、なんとなく知っている方も多いと思います。 他にも淡路病院の診察室の場所・位置を患者様の病状に応じてどのように区分けすればいいか、 分け方にもいろいろな方法があることをスライドを通して教えていただきました。
最後に災害医療時は『そのおかれた状況で自分のベストを見つけること、自分の職種にこだわらず自分ができる 一番いいことを考えて見つけること』が大切だと水谷先生はおっしゃっていました。
いつ自然災害はおこるかわかりません。当院ではこの数年地域との合同で防災訓練を実施していますが、 毎回課題がみつかります。この勉強会で学んだことを少しでも活かせられるように、また、べストを尽くすことが できるように日々意識してゆきたいと思います。




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