経年時教育〜卒後2〜5年の看護師対象に〜 2005.7

看護部教育委員会主催の卒後教育として、卒後2〜5年目の看護師を対象に、「急変時の対応」を大きなテーマとし、各部署に分かれて企画、実施、評価をしました。

 各部署のテーマ
  2病棟 「頭痛と呼吸困難を訴える事例に対するグループワークによるアセスメント方法」
  3病棟 「ミニトラック挿入中の患者様の呼吸停止・脈拍触知不能」
  4病棟 「昼食時、ショックを起こした患者様への対応」
  5病棟 「誤嚥による窒息」
  透 析 「食事中の誤嚥 〜窒息の急変時の対応〜 」
  外 来 「救急救命士によるBLS研修」
  水都苑 「夜間のTIA患者の対応の仕方」


●各部署から報告が届いています。
 4、5病棟は療養病棟。水都苑は老健です。

2病棟より・・ 今回はグループワークでテーマについて考え方、観察内容等を検討した。
3病棟より・・ ミニトラックという気管内チューブを挿入中の患者様の状況設定をして、共通目標を「心肺蘇生法について理解でき実施できる」とした。(絶対、蘇生させようという意思のもとメンバーが一丸となって協力しあえる)
卒後2〜5年目の看護師が段階別目標をたて実施した。
4病棟より・・ デイルームで昼食介助をしている時、意識がなくなっている患者様に対してどう考えて行動するか?発見が看護助手である場合のことも多く、看護師でなくても早期に異常かどうかの判断が必要となる。
今回は見学者参加方法をとってみた。「忘れた頃にやってくる急変」に対して病棟でも独自に急変時対応の勉強会も行っている。
5病棟より・・ 日曜日夕食時、スタッフの少なくなる時間帯。患者様の設定をし、誤嚥による窒息時の対応シミュレーションを行った。看護助手が発見し人員確保、看護師と共に対応し、気管内挿管後、一般病棟に転床するまで。
シミュレーションであったが、舞い上がってしまった。急変なので急がないといけないが、急ぎすぎると危険ともなるので落ち着いて行動したり、速やかな記録、スタッフ間の声かけが大事だと痛感した。
透析室より・・ 透析中の昼食時ベッド座位で看護助手が食事介助中に誤嚥した設定。
吸引で誤嚥物は取り除けた為、気管内挿管までは至らなかった。しかし、透析室はワンフロアーなので、急変時プライバシーに配慮しつつ尚、迅速な対応が必要になってくる。透析患者様も高齢化し透析中の食事摂取に伴うリスクが高くなる。起こりうる事例として今後もスタッフ全員が対処できるように対象者を変えてやっていきたい。
外来より・・ 救急処置室で、外来看護師4名を対象に救急救命士によるBLS研修を人形を使って行った。人工呼吸法やアンビューバッグの使い方の確認と確実な手技を習得する為、声を出し、体を使って一生懸命行った。
水都苑より・・ 夜間の勤務体制は看護師1名、ケアメイト1名であり、急変時の対応は常に考えておかねばならない。夜間のTIA患者を想定して行ったが、患者様の症状を考えての事なので、看護師1名として非常にむづかしい。対応1つ1つを冷静にとらえていかないといけないと痛感した。

  シミュレーションを重ねていても実際は慌ててしまうのが「急変」です。これから
 も勉強し続けます。

 

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