◆村上記念病院糖尿病新聞 2004年8月2日発行
動脈硬化のお話
古川慎哉

動脈硬化も大きく2種類に分けられます。

大きな血管の動脈硬化(大血管障害)....脳血管/心臓の血管/大動脈

小さな血管の動脈硬化.....腎臓/網膜/手足先の血管


動脈硬化は一般的に症状が起こりにくいが、一旦症状が出現すると大変な状態になることが多い。
症状が起こる前に治療をすることや予防することが大切であるが、症状がないため、なかなか治療のきっかけをつかみにくい。

さまざまなことで動脈がおこるため、生活習慣や血圧や血糖値などひとりひとりで原因が違います。
今回は大きな血管に障害が起こる脳梗塞や心筋梗塞についてお話します。

脳梗塞(脳の血管が狭くなり血液が脳にいかなくなる)
MRIでの検査をすればあまり症状がない細かい梗塞まで見つけることができる。動脈硬化が疑われる人は年に1回ぐらいはMRIをとってみてはいかがでしょうか?

心筋梗塞(心臓を栄養する血管の血流が低下もしくは遮断される)
糖尿病がある方は胸痛などの症状が特に出にくく、とくに冬場は注意が必要。
心筋梗塞になるとカテーテルでの治療やバイバス術などが必要となる。糖尿病があると、一度カテーテルで治療しても、再発も多い。芸能人のかたでも結構心筋梗塞になってらっしゃる方が多いですね。



動脈硬化から身を守るためには

  • まずは動脈硬化をチェックする(簡単に調べることができますよ。)
     
  •  しっかりと血圧を下げる(糖尿病がある方は130/80以下には下げましょう)
     
  • コレステロール(悪玉コレステロールを)下げる
     
  • 中性脂肪をさげる(油分だけではなく、甘いもの、アルコールも気をつけてください。)
     
  • 運動をする(運動する前に主治医と相談してください)
     
  • 血糖をさげる(食事、運動、内服薬、インスリンなど)
     
  • 体重を減らす(体重の5%を減らすだけでも効果あり)
     
  • アルコールをへらすもしくはやめる(夏の時期のビールはおいしいけど、、、、。)
     
  • タバコをやめる
    (周囲の人にも影響が出るし、ガンもできやすくなります!!ぜひ禁煙しましょう!!)

糖尿病だけでなくても、動脈硬化などで心配な点ありましたら、お気軽に内科受診してください。
また禁煙の相談についても、ご相談にのりますので、、、。
村上記念病院では動脈硬化の検査が簡単にでき、測定時間は5分程度で、簡単に血管年齢が簡単にわかりますよ。
動脈硬化の検査は予約なしでもOK。私も動脈硬化の検査今まで2回受けています。痛くなくて、気持ちいいぐらいです。血管年齢を見て、動脈硬化も予防して、体の内面からきれいになりましょう!

村上記念病院糖尿病チーム

村上記念病院
前へ戻る次へ