◆村上記念病院糖尿病新聞 2004年8月26日発行
一病息災で頑張ろう!
外来内科

糖尿病の症状

<初期症状> 
糖尿病が発症、または発症しかけている場合、尿に糖が出ることになるのですが、その他にも次のような症状が現れます。

1.のどの渇き 糖尿病が発症すると、血液中の糖濃度が高くなります。すると人間の体は、濃くなった血液を薄めるべく、液体の摂取を欲するようになります。
2.尿意の頻化 のどの渇きと関連しますが、血液中の糖濃度が高くなると、人間の肉体はそれを排泄して標準に戻そうとする反応を起こします。
3.体重の減少 糖尿病が発症すると、体内に摂取した糖分を処理することができなくなります。
その不足分は脂肪を燃焼させることで補充することになるのです。
4.疲労、倦怠感 血液中の糖分を栄養として利用できないため、体は全体的にエネルギー不足になります。その結果すぐ疲れてしまうことになります。
5.こむらがえり 糖尿病は末梢神経に悪影響を及ぼすので、その関係か、筋肉疲労の回復が追いつかないのか?寝ていると急に足がつることがあります。

<進行した症状>
上のような初期症状が現れた段階で、適切な処置がなされれば体は通常の機能を取り戻して自覚症状は治まります。しかし適切な措置が施されず血液中の糖濃度が高い状態が長く続くと、さらに次のような症状が出てきます。

 
1.失明 糖濃度の高い血液は通常に比べても粘り気を有しており、このような血液が細い毛細血管を抜けようとして詰まったり、毛細血管が破れて内出血を起こしたりします。毛細血管の多い眼底で起こった場合眼の機能に障害が出てきます。
2.腎機能の低下 糖尿病で糖分の尿排泄を続けた場合、腎臓のろ過機能を酷使することになります。最悪の場合腎臓の機能が失われてしまうことになります。人工透析など
3.末梢神経異常 原因はよくわかりません。ただ手足の末端がしびれる、感覚を失うといった症状が見られるということです。
4.壊疽(えそ) 3と関係して、手足の感覚がなくなると、たとえば足裏を怪我をしても気付かず放置、足の先が腐敗、壊死してしまったなど。

<糖尿病治療の基本は自己管理!!>
 医者まかせでなく、自分の健康管理に注意を払いましょう。糖尿病で有ることを利用し、自分の健康に注意を払い 一病息災で人生大いに楽しみましょう!!

 
「一病息災」とは、ひとつぐらいの持病があったほうが、かえって、健康に注意し
長生きできる。と言う言葉である。他に無病息災、無病短命もある。

糖尿病食は制限食でなく、健康食です。
栄養士とよく相談して、自分流の方法を見つけ
快適な毎日を送りましょう。
 

 

村上記念病院糖尿病チーム

 

村上記念病院
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