◆村上記念病院糖尿病新聞 2012年6月発行
タバコについて
村上記念病院

イライラのない生活を送るために

現在では、やめられない喫煙の実態は、ニコチン依存症であることがわかっています。禁煙によってもたらされるメリットやたばこによって引き起こされる様々な病気について説明します。


タバコの煙に含まれる化学物質
化学物質   これらを含むものの例
アセトン ペンキ除去剤
ブタン ライター用燃料
ヒ素 アリ殺虫剤
カドミウム カーバッテリー
一酸化炭素 排気ガス
トルエン 工業溶剤

タバコの煙には、4,000種類コ以上もの化学物質が含まれています。そのうち、発がん性物質は、なんと60種類と言われています。
 タバコを吸っていると皮膚のハリがなくなってきて、目じり・口周りなどのしわが増えます。そのため、実際の年齢よりも老けて見えます。このような喫煙者に特有の顔を「スモーカーズ フェイス」といい、しわに加え、歯や歯ぐきの着色、口臭、白髪、頭髪の脱毛なども伴います。
 禁煙することで、健康面・金銭面・家族にあたえる影響が良くなります。


健康面→

禁煙をするとほんの数時間で健康上の効果が得られ、長期にわたり継続します。喫煙は様々な健康障害を引き起こす原因となっていますがそのリスクも低下します。

 


金銭面→

禁煙をすれば、その分を貯金した金額で、趣味や旅行、リフォーム、車の購入などに使えます。禁煙をすることでより快適な余裕のある生活を楽しめます。

 


家族面→

の喫煙で、タバコを吸わない妻が肺がんになるリスクは、約2倍になります。
ニコチン切れ症状とは、禁煙を始めると、「イライラ」や「集中できない」などのニコチン切れ症状(禁断症状、離脱症状)が現れます。禁煙の薬を使うことで、ニコチン切れ症状は軽くなります。

 


新しい治療方法

ニコチンを含まない飲み薬→1日1回から開始し、飲み始めの1週間で徐々に服用量を増やします。 自然にタバコを吸わなくなった場合は、8日目を待たず早めに禁煙に入ります。


これまでも使われてきた禁煙の薬

ニコチンパッチ→1日1回、上腕やお腹、背中などに貼ります。皮膚のかぶれを防ぐため、毎日貼る場所を変えるとよいでしょう。標準的な使用期間は8週間です。


ニコチンガム→1回の使用量は必ず1個とし、次第に減らします。かみ方は普通のガムと異なりますので、十分に理解してから使用しましょう。


2006年より禁煙治療に健康保険等が適用され、患者さんの負担も軽くなりました。禁煙治療を健康保険等で受けるには一定の要件があり、一回目の診察で医師が確認します。要件を満たさない場合でも、自由診療で禁煙治療を受ける事ができます。


健康教室の様子

村上記念病院糖尿病チーム
村上記念病院
前へ戻る次へ