◆村上記念病院糖尿病新聞 2014年03月27日発行
不眠症について
担当:薬剤師

不眠症とは…

  • 夜、眠ろうと思ってもなかなか眠りにつけない
  • 夜中や早朝に目が覚める
  • 熟睡できない
  • 早朝に目が覚めるなどといった症状が続き
  • 疲れが取れない、気分が悪い、集中できないなどの不調があらわれ
  • 昼間の生活や仕事に支障をきたす病気

「眠くなる」には2つのしくみ

  • 「眠くなる」には2つのしくみ
  • 「疲れたから眠るしくみ」恒常性維持機構
  • 起きている間に体内にたまる睡眠物質により睡眠が誘発
  • 「夜になると眠るしくみ」体内時計機構
  • 夜に松果体から分泌されるメラトニンにより睡眠が誘発

睡眠中のメカニズム

眠りには「レム睡眠」と呼ばれる浅い睡眠と、「ノンレム睡眠」という深い睡眠があります。
一般にレム睡眠は身体を休ませる睡眠、ノンレム睡眠は脳を休ませる睡眠と言われています。

加齢にともなう変化

  • 高齢者では若い頃にくらべて早寝早起きに

    これは体内時計の加齢変化によるもの
    高齢者の方の早起き自体は病気ではない

  • 睡眠が浅く短くなる

    ノンレム睡眠が減り、レム睡眠が増える
    中高年になると、体が必要とする睡眠量自体が少なくなる
    若い頃のようにたくさん眠れないからといって睡眠時間が短くなること自体も病気ではない

不眠症といってもタイプも原因もいろいろ

より良い眠りのヒント

睡眠薬について

現在、主に処方されている睡眠薬は「ベンゾジアゼピン関連物質」とよばれるものです。
昔使われていた薬と比べると安全性は大きく改善されています。

作用する時間が短いものから長いものに分類されています。
寝つきの悪い「入眠障害」には作用時間の短い超短時間型や短時間型、 眠りが浅く途中で何度も目が覚める「中途覚醒」や早朝に目が覚めてしまう「早朝覚醒」には主に、中間型や長時間型が使われます。
また、穏やかに眠りに導く効果(催眠作用)の他に、不安を和らげる効果(抗不安作用)、筋肉の緊張をほぐす効果(筋弛緩作用)があり、薬によってそれぞれ力を発揮する効果が異なります。 年齢や症状などに応じて、患者さんひとりひとりに適した薬が処方されます。受診した際は、自分の不眠の症状を詳しく正確に医師に伝えることが大切です。

睡眠薬を飲むときはこんなことに気を付けましょう

村上記念病院糖尿病チーム
村上記念病院
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