◆村上記念病院 糖尿病新聞 2014年04月11日発行
知っ得!シリーズNo.1 「尿検査」
講師:臨床検査技師
  • ◆尿検査とは

    得られる検体材料(検体)の中でも尿は、最も簡単かつ大量に採取することが出来る検体です。 尿中の正常成分の量的変化や異常成分の出現に検尿検査は大事な検査の1つです。 腎臓や尿路の疾患だけでなく、糖尿病などの他の疾患の診断においてもかかせない検査です。
    診察や健診時だけではなく、毎日のおしっこチェックで健康管理が出来ます。

    • いつもと「色」がちがう・・・?
    • なぜかいつもと「おしっこの量」がちがう・・・?
    • あれ?いつもと「におい」がちがう・・・?

    尿について気になることがあれば、

    • ☆担当の医師に訊く。
    • ☆泌尿器科を受診する。
  • ◆外来・入院時に検尿してきて下さい。といわれたら・・・

    検査内容にも異なりますが、当院では25ml以上は必要です。
    採尿時間は、早朝尿か、一般的に外来時に採尿する随時尿です。
    採尿方法は、排泄された始めの尿や、最後の尿を用いず、排泄途中の尿を用いるのが一般的に一番良いとされます。(中間尿といいます。)

  • ◆主な検査項目

    尿量・比重・PH・蛋白・糖・ケトン体・ビリルビン・ウロビリノーゲン・尿沈渣
    その他(尿細菌培養・尿細胞診など)

気になる〜!!
  • 尿が赤い・・・尿の中に血液が混じっています。
  • 尿の色が薄い・・・尿量が多くなると尿の色が薄くなります。糖尿病の人によく見られます。
  • 尿黄褐色・・・肝機能に異常がある場合にみられます。
  • 尿がにごる・・・排尿直後からにごりのある尿には、細菌が混じっていることが多い。
  • 尿がオレンジ色・・・ビタミン剤を服用していませんか?
  • 尿量が極端に多い・・・糖尿病になると水分を多量摂取し尿の量、回数とも増えます。
  • 尿が少ない、あまり出ない・・・尿を作る機能が弱まっていたり、体に水分が不足しています。
  • 尿が全く出ない・・・結石や腫瘍細胞、また腎臓の機能がひどく低下して危険な状態です。
  • トイレがちかい・・・いわゆる頻尿。尿は少ししか出ず、すぐまたトイレに行きたくなる・・・。
  • 強いアンモニア臭がする・・・排尿したばかりの尿が不快なアンモニア臭を発していたら、尿を作る過程で何らかのトラブルや膀胱炎などにみられます。
  • 甘ったるい臭い・・・糖尿病の症状がかなり進んだ人にみられます。
  • 排尿直後は気にならなかったのに、しばらくして臭ってきた・・・健康な人の尿でも、排尿後しばらく時間が経つと尿の成分が分解し、アンモニアという成分が発生します。
村上記念病院糖尿病チーム
村上記念病院
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